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サイバーロジテック、釜山新港でタグ不要の衝突防止システム稼働 2026-10-12

デジタルツインで作業員とストラドルキャリアを一元管理、BNCTに導入


韓国の港湾ITソリューション大手、サイバーロジテック(CyberLogitec)は、釜山新港の第5コンテナターミナルを運営するBNCT(Busan New Container Terminal)に、AI(人工知能)を活用した衝突防止システムを導入し、本格稼働を開始した。作業員が専用のウェアラブルタグを装着することなく位置を検知し、ストラドルキャリア(SC)と同じ作業レーン内で接近した場合、運転手に警報を発する仕組みだ。


港湾業界では近年、荷役機器と作業員の接触事故防止が重要課題となっている。国際港湾荷役調整協会(ICHCA International)によると、車両、特に荷役機器による作業員のひかれ事故は、貨物荷役作業における死亡事故原因の中で2番目に多い。2026年8月には、港湾設備製造業者協会(PEMA)、TT Club、ICHCA Internationalの3団体が、ターミナルにおける衝突防止対策の強化を共同で呼び掛けた。


今回導入したシステムの中核となるのは、サイバーロジテックが開発したデジタルツインベースのリアルタイム港湾監視プラットフォームだ。作業員と荷役機器の位置情報を共通の座標系上に統合し、双方の距離をリアルタイムで把握する。


岸壁クレーン(STS)に設置したAIカメラで作業員を検知し、サイバーロジテックとGlobeAIが共同開発した特許出願中の画像・位置座標変換技術により、検知した作業員の位置を実際の地理座標に変換する。これにストラドルキャリアのRTK(リアルタイムキネマティック)測位情報を組み合わせることで、作業員と荷役機器の間の距離をリアルタイムで算出する。個人を特定することなく位置を把握できる点も特徴だ。


不要な警報を抑制するため、同一作業レーン内にいる作業員とストラドルキャリアのみを対象に距離を判定する仕組みを採用した。接近距離に応じて15メートル、10メートル、5メートルの3段階で警報を発し、運転席のディスプレーに方向を示すバー形式で表示する。現場での検証では、荷役機器の測位誤差を3センチメートル未満、作業員の位置検知誤差を20センチメートル未満に抑えた。


開発を主導したサイバーロジテックのデジタルチーム長、チョ・ジュンヒ博士は「STSクレーンの下では、隣のレーンで安全に作業している作業員が、わずか数メートル先にいることも珍しくない。不要な警報が一日中鳴り続ければ、運転手はシステムを停止してしまう。安全システムの真価は、どれだけ多くの危険を検知するかではなく、現場の信頼を維持できるかにある」と説明した。


作業員の検知には、GlobeAIのディープラーニング画像認識技術を採用した。港湾現場の画像データを学習させることで、障害物が多い環境や低照度、霧、雨天時にも対応する。

荷役機器の位置測定には、韓国全土に200カ所以上の基準局を持つLG UplusのRTKネットワークを活用。鋼製コンテナの積み重ねによる衛星測位信号への干渉に対応し、高精度な測位を実現した。現在、約70台の移動式荷役機器にRTK受信機を搭載し、14基のSTSクレーンに計28台のAIカメラを設置している。


中央管制室では、3D仮想ターミナル(3D Virtual Terminal)を通じて構内の稼働状況を監視できる。過去の作業状況を再現し、接触寸前の事象(ヒヤリハット)の原因分析や警報履歴の追跡・検証にも活用する。システムは同社のターミナルオペレーティングシステム(TOS)「OPUS Terminal」と連携しており、今後はターミナルトラクターなど他の移動式荷役機器への展開も可能だ。


サイバーロジテックの港湾ソリューショングループ責任者、モ・ハンス上級副社長は「最大の技術的課題は、何も装着していない作業員の位置を、センチメートル単位の精度で移動する荷役機器と同じ基準座標上で把握することだった」と述べた。その上で「ターミナルが1日に何本のコンテナを扱うかよりも、すべての作業員が安全に帰宅できることの方が重要だ」と強調した。


BNCTのクリス・チェ代表取締役社長は「安全は決して妥協できない最優先事項だ。サイバーロジテックとの協業を通じ、事故予防を重視した安全管理体制を一段と強化した。今後も運営上のリスクを先手を打って管理し、ターミナルで働くすべての人々に、より安全な作業環境を提供していく」とコメントした。


サイバーロジテックは今後、同システムを韓国内の他港湾に加え、海外の港湾ターミナルにも展開していく方針だ。


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